ボルゾイの毛色について
ボルゾイの毛色は様々な色、様々な色の組み合わせがあります。
JKCはFCI(国際畜犬連盟)に加盟していますので、JKCのスタンダードはFCIが定めたものに準じます。
FCIのスタンダードでNGとされる毛色は、
「ブラウン(チョコレート)やブルーの毛色(鼻と目縁の色素が全くなく、また、目の色も薄いもの)」
となっています。
これは、2009年9月に改正されたもので、それ以前は「ブラウン(チョコレート)やブルーの単色のもの」となっていました。
JKCのこちらに書いてあります。
(2019年8月確認したところ、HPがリニューアルしたと同時にページが無くなっていました)
セッツァー、ロザリーのような色は、ジャッジ資格を持っている人ですら
「ブルーなので失格」とされる事があり、海外ではそのたびに議論が起こっているようです。
イタグレやグレーハウンドではブルーという毛色が普通にいるし、
アフガンのシルバー(グレー)のことをブルーと呼ぶのが定着しているので、
セッツァー、ロザリーのような色は、この色はブルーだ、
と言われてしまうこともあるかもしれないと思い、このページを作ってみました。
ブルー、シルバー、グレー、どれも見た目では「灰色」ですが、見分けがつきにくいです。
犬種によっても呼び方が違ったりもします。
灰色は、黒を薄める色遺伝子の働きによるもので、その薄める遺伝子にもいくつかあります。
海外では目や鼻、リップやアイラインの色素が薄いものを「ブルー」と認識していることが多いようです。
FCI/JKCがNGとしているブルーも、このことだと思われます。
この色のわかりやすい例えではワイマラナー・・・目の色も薄く、アイラインや鼻も色素がありません。
イタグレのブルーも目が明るく、鼻の色も真っ黒ではありません。
これがブルーと呼ばれ、スタンダードでNGとされる色だと思います。
「色素が薄い」ということで、健康問題の恐れもある(繁殖にも注意を要する)のが理由だと思います。
ブラウンも同じです。ブラウン、チョコの犬(プードルやラブ)を見ればわかるように、
やはり目の色は明るく、鼻がレバー色です。
いわゆるブルーは、色遺伝子のD遺伝子座を調べると「d/d」です。
遺伝子の難しい話はここに書くのはやめておきますが、
セッツァー、ロザリー共にD遺伝子座は「D/D」で、遺伝子学上でもブルーではないことが証明されています。
ブルーやブラウン以外でも、
アイラインが無い/途切れている/薄い、目の色が明るい、などの
色素の薄い子を繁殖に使うのはなるべく避けた方が良いと思われます。
(2017年6月現在)