top of page

ボルゾイに多い疾患について

(情報の更新、新事実の判明・解明に伴って随時更新予定です。 最終更新日:2017年5月)

 

他の犬種と同じように、ボルゾイにも罹りやすいいくつかの病気があります。

命に関わらないものから、緊急を要するものまで色々です。
明らかに遺伝性疾患と判明しているもの、

家系的になりやすいもの(人間のように癌家系などが存在するようです)、突発性のもの・・・
突発性のもの、事故的なものは仕方がないとしても、

防げる疾患はできる限り防ぐのがブリーダーの努めだと思っています。
私自身、遺伝性疾患で闘病の末亡くした子もいるし、胃捻転での別れも経験しています。
病気は、その子もオーナーもとても辛いです。だからこそ、なるべく病気を排除していきたいと思っています。


​以下、ボルゾイに確認されている危険度の高い疾患です。
 
■DM(変性性脊髄症)

痛みを伴わず、ゆっくりと進行する脊髄の病気です。発症は主に中高年以降です。
初期の段階では足を擦って歩いたり、腰のふらつきが見られます。
次第に身体の前の方にも広がり、末期では首の脊髄にまで病変が及び、呼吸障害を引き起こし死に至ります。
治療の方法はありません。遺伝性疾患であることがわかっています。
当犬舎の親犬、子犬たちは全てDMの遺伝子検査を実施しています(各紹介ページに記しています)

子犬も検査をしてから譲渡します。
検査結果は原本、もしくはコピーを差し上げます。

 

DMに限らずですが遺伝性疾患は、

キャリアの子は発症はしませんので日常生活には全く問題はありません。

キャリアの子を繁殖に使う場合もありますが相手には必ずクリアの子を選びます

キャリア同士で交配した場合、アフェクテッドが生まれる危険性があるので

絶対にクリアの子を交配しなければなりません。

キャリア×クリアでしたらアフェクテッド(発症する子)は生まれません。

■胃捻転・胃拡張

ガスで膨れた胃が捻れ、捻れた胃により周りの臓器を圧迫し壊死させていきます。

血流にも影響を与えるので全身に悪影響を与え、ショック状態に陥り死に至ります。
遺伝性、家族性もあると言われています。体格、性格が似ているから等色々な説がありますが、
個人的な経験では、腸内環境も影響しているんじゃないかな?と思っています。
腸内環境が悪く、ガスが発生しやすい体質の子は要注意です。
どんな生活をしていても発症しない子はしないし、

どんなに気をつけていても発症する子はしてしまいます(しかも大抵何度も繰り返す)
これで絶対大丈夫!という予防法はありませんが、食後の運動や、運動前後に大量の水を飲むことは避け、
食後は1時間以上静かに休ませてください。

ガスが発生しやすい子(ゲップやオナラが多く、臭い)は獣医に相談したり、

食生活を工夫してガスを抑えるようにされた方がいいと思います。

胃捻転・胃拡張は発症すると一刻を争い、死亡率も大変高いです。
兆候としてはグルグル落ち着きなく歩きまわる、吐こうとしているのに吐けない、
ピーピー鳴く、お腹がカチカチに硬くなり膨れてくる、水をたくさん飲む、などがあります。

少しでもおかしいな、と思ったら直ぐに獣医に電話連絡をして胃捻転の可能性を伝え、
対処の準備を整えてもらい急いで病院へ向かってください。捻転の場合、数時間で亡くなってしまうこともあります。
できれば夜間・休日でも対応できる獣医を見つけておくと安心です。

 ■骨肉腫

中年を過ぎた頃から見られます。骨にできる非常に悪性度の高い腫瘍(癌)です。骨肉腫も多発家系が存在するようです。
残念ながら予防することはできません。少しでも跛行したり、おかしいかな?と感じたら獣医に相談してください。
骨肉腫を発症した場合断脚をする場合が多いですが、
断脚をしても痛みを取り除く対処療法に過ぎず、残念ながら転移してしまっていることが多いです。

■悪性リンパ腫

6~7歳くらいから10歳程度までに発症することが多いようです。
全身にあるリンパ組織に癌ができます。いくつかタイプがありますが「全身性の癌」です。
身体の至る所に転移する可能性があり急速に命を奪われる危険性もあります。
リンパ腫の進行は非常に早く、しかも抗癌剤やステロイドしか治療方法もありません

(首のリンパ節にできた腫瘍が呼吸を妨げる場合などは切除します)
予後も悪く、とても怖い病気です。

■DCM (拡張型心筋症)

若年のうちに発症することが多いです。心臓の筋肉が弛緩し肥大していく病気です。
若くして突然死(突然倒れそのまま逝ってしまう、朝起きたら亡くなっていた、など)の場合、

この病気が疑われかもしれません。
後天性の場合もありますが、3歳位~6歳位までに現れる場合は先天性の場合がほとんどです。
DCMが判明した場合、安静生活を基本に投薬治療を続けることになります。​

bottom of page